プロトピック治療記3:腫れは消えた!

私の病歴の方で書きましたが、私は今回の病院に通うまで何年も病院に通わず、薬なども使っていませんでした。 なので肌が、いわゆる”脱ステロイド”の状態になっていました。このような状態だとかなりひどい症状でも、弱めのステロイドの軟膏で直ぐに状態が良くなります。 今回ステロイドを塗っている手足も、3日程度でだいぶ炎症が収りました。また、新薬プロトピックを使っている顔や首の炎症はほとんどなくなり、赤みも収りました。ステロイドの軟膏を塗った部分が若干かゆみを残しているのに対して、プロトピックを塗った部分はほとんどかゆみもなく、湿疹がなかったころの様な状態になりました。この様になって初めてプロトピックのことをすごい薬だと思いました。

症状が軽くなってから思うと、ひどいときにはろくに夜も眠れていなかったことがよくわかります。良く休めるようになり、傷などの痛みも無くなると、体も気分も非常に軽く感じるようになり、それまでは、家事のようなことをするのがとても億劫だったのですが、自分ですすんで出来るようになってきました。土日の買い物なども楽しめるようになってきました。気持ち的にも前向きに何事にも取り組めます。

しかし重要なのは、これでアトピーとのつきあいが終わる訳では無いと言うことです。塗り薬によって表面的に良くなっただけで、アトピー体質であることは変わりなく、特にひどかったときと生活環境・習慣が変わらないのであれば薬を塗るのをやめてしばらくするとまた発疹がおきます。私がこの治療記で言いたいことはアトピーが症状が出てしまう環境となる職場やそれに付随する生活習慣というものは変えることが難しく、そのなかでアトピーに苦しめられずにすむ一つの答えがプロトピックのような薬にあるのではないかと言うことです。

これまで使われていたステロイドは、アトピーに非常に良く効く反面、使い方を間違えると、どんどん薬を強くして行かなければならなくなったり、長期にわたって使用すると皮膚がもろくなり、結局炎症が止まらなくなったりするという難治性のアトピーを作るという欠点をもっていました。そのために私はステロイドを使うことを非常におそれていました。そして、多くのアトピーで苦しんでいる患者が、このステロイドの欠点のために、よりよい治療を求めて右往左往する事になり、薬を使わずひたすら我慢して苦しみ続けたり、高額の治療費を払いながら、医学的に確証もない治療をされた挙げ句、効果もなくさらに悪化したりするということもあるのです。

今度から使われるようになったこのプロトピックはステロイドのもつ欠点が無く、確実に炎症を押さえ込んでくれる薬として、アトピーである私たちの強い見方になってくれるのではないかと思っています。しかし、新しい薬である(しかも免疫抑制剤です)ことから、長期間の利用でどうなるか本当にわかっていないという不安感があります。そういう点について私が実際に使ってみて、報告していきたいと思っています。また、アトピーの患者として私が行っているスキンケアなどについても情報をお伝えしたいと思っています。

次:「それからの私」へ