プロトピック治療記1:プロトピックとの出会い

2000年6月某日

とにかく今の状況は何とかしないいけないと思い、 会社の産業医から紹介いただいた先生の皮膚科クリニックにやってきました。 紹介を受けた旨を受付で伝えて、待合室で待つ。土曜日でしたが (どこの皮膚科もそうだけど)たくさんの人が既に診察の順番待ち をしていてました。ひょっとすると、私はまた入院をしなければ ならないかもしれないと言う不安の中、待っていました。 2時間ほど待って、順番が回ってきて診察室に入りました。先生は女医さんで、 元は私の勤めている会社のグループの病院で皮膚科を担当していた方です。

まず、自分の病歴から話しました。「今は病院には通っていなかったのですか」 という質問に「はい」と答えると、こんなにひどいのによくまあと言った感じで少し驚かれました。

先生はまず、2週間ぐらい入院をしたらとてもきれいに治すことが出来ます と言って、入院を勧められました。以前入院した経験から、入院で良くなるだろう 事はわかっていましたが私は今は会社を休めない と言うことを伝えて入院は断りました。 次に先生は「じゃあまず顔や腕など、外から見えるところをきれいにするのを目標にしましょう」と言われました。 私は、「ステロイドを使うのはちょっと怖い」ということを、 過去のリバウンドや薬が効かなくなるたびにさらに強い薬になるという 悪循環などの経験を交えて話しました。

先生は納得した雰囲気で次のような説明をされました。

  1. ステロイドがただ悪い薬のように言われているのは納得がいかないが、ステロイドを使いたくないという意思は尊重している。
  2. アトピーはスキンケアをうまくやってコントロールしていくことが大事。
  3. 最近新しい薬がでて、顔などに使える。がそのほかの部分は中程度のステロイドを使っていく。

3の新しい薬というのが当時新薬だったプロトピックのことです。この薬には、アレルギーそのものを根本の方から押さえる効果が あると言うことを説明されました。

とりあえず、ひどくなっている部分の炎症を抑えるのが目標と言うことで、2週間は次の事を徹底するように言われました。

  1. 夜寝る前と朝起きたら必ずシャワーを浴びる。ただし油分を落とさないために石鹸を使ってはいけない。
  2. シャワーを浴びたら顔と首にはこのプロトピックを塗る。首より下で部分で炎症が出ている部分には、パンデル(ステロイド)を塗る。残りの部分で特に乾燥している部分には、ヒルゾイドソフト(保湿薬)を塗る。
  3. 夏なので特に汗には注意する。
  4. 掻いてはいけない。掻くと一週間分の治療の成果を無駄にする

まず、いったん炎症を抑える事が大事なので、最初の2,3日でプロトピックは一本(5g)、 パンデルは一日で一本ないし2本使うペースで薬をきちんと塗る様に言われました。

その日は、診察のその場で顔にプロトピック、体にパンデル(ステロイド)を処置として、塗っていただきました。さらに、薬を塗る薬を塗るときには、ときには、擦り込むのではなく、指の腹などに付けた薬を患部になでる感じでのせる様にと指導されました。

プロトピック治療記2」へ続く