プロトピック情報局:母親の受動喫煙とアトピー罹患率に関する報告

妊娠中のタバコ煙曝露が児のアトピー性皮膚炎に及ぼす影響

出典:Wang, I.-J. et al. Ped Allergy Immunol 2008, doi 10.1111/j.1399-3038.2008.00759.x

概要:

妊娠中のタバコ煙曝露が児のアトピー性皮膚炎発症に及ぼす影響を264組の母親と新生児において判定した。母体血液中および臍帯血中のコチニン濃度をタバコ煙曝露の代替指標として用い、2歳時におけるADおよび環境曝露に関する情報を収集した。150 組の母子がフォローアップ研究を完了し、38例(25.3%)の児がADを発症した。母親150例の内、妊娠中に喫煙したのはわずか2例(1.3%)で、 25.3%はタバコ煙による環境曝露を受けたと報告した。アトピー性皮膚炎リスクは母体血液中および臍帯血中のコチニン濃度の上昇と合わせて用量依存的に増大した(傾向性のp値 = 0.01)。出生前のタバコ煙曝露の回避はアトピー性皮膚炎発症を低減し得る因子の1つである

 

感想:
つまりアトピーのリスクは母親が妊娠中にたばこの煙を浴びるだけで高まるといえるだろう。特に父親からや、公共の場などでの受動喫煙リスクに対してもっと厳しい目を向けるべきだろう。